専攻紹介

生物学は長い歴史を持ちますが、近年、生物が示す現象を分子の機能として理解しようとする分子生物学的方法の発展により、急速な変貌を遂げました。現代生物学の先鋭的な知の追求によって、生命の設計図ともいえるDNAの構造解明やゲノム情報の解析など、生命現象の根本に関わる事実が次々と明らかになってきました。生命の設計図を手に入れたことで、私達の生物に対する見方も変わり、またその成果の応用は私達の暮らしを変えはじめています。これからの社会で生物学の果たす役割はますます大きなものとなるでしょう。

生命理学専攻は、9つの大講座(17研究グループ)、臨海実験所(1研究グループ)、遺伝子実験施設(2研究グループ)、生物機能開発利用研究センター(1研究グループ)、物質理学専攻の生物化学研究室、そして構造生物学センターを加えた研究グループで構成されています。本専攻ではポストゲノム時代の生命科学推進のフロンティアとして、様々な生物種を材料に"ゲノム情報と進化" "遺伝子発現" "細胞分裂" "細胞骨格・オルガネラの制御" "生体膜" "運動とエネルギー変換" "感覚受容と細胞内情報伝達""動植物の生殖""多細胞高次形態の発生""脳・神経系の構造と機能""概日時計" "環境応答"など、多岐にわたる生命現象を分子の働きとして理解することをめざしています。

本専攻が平成14年度から始めた21世紀COEプログラム「システム生命科学:分子シグナル系の統合」では、これまで培われてきた分子生物学の確固たる基盤の上に、生命現象を統合的に理解し、現象を予測できるような新しい生命科学を推進してきました。平成18年から高等研究院育成特別プログラムに、平成24年からはテニュアトラックプログラムに参加して、自立して高度の研究を推進し、将来本専攻を牽引する若手研究者を育成してきました。また、平成19年度からスタートしたグローバルCOE「システム生命科学の展開:生命機能の設計」では、生命農学研究科と連携して、主に大学院生の「国際研究能力」と「学際能力」を育成するプログラムを展開しました。続いて、平成23年度には、理学研究科(物質理学専攻、生命理学専攻)、工学研究科(化学・生物工学専攻、物質制御工学専攻、結晶材料工学専攻)、生命農学研究科(生命技術科学専攻、応用分子生命科学専攻、生物機構・機能科学専攻)が協力することで、博士課程教育リーディング大学院プログラム「グリーン自然科学国際教育研究プログラム」が発足しました。このプログラムでは、次世代の国際的リーダーの育成を目指しています。さらに、本専攻も連携する世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)として、トランスフォーマティブ生命分子研究所(Institute of Transformative Bio-Molecules; ITbM)が平成25年度から学内に発足しました。化学と生物学が最先端で真の異分野融合を目指す国際研究拠点として、新しい研究を展開します。

学部における教育は、主に生命理学専攻の教員による講義・演習および実習が中心ですが、生物学・生命科学を幅広くカバーするため、他大学などから招いた非常勤講師による集中講義も積極的に取り入れています。学部4年生の1年間は各研究室で卒業研究に打ち込み、年度末には卒業論文を提出して研究発表を行ないます。また、生命理学専攻における研究では、物理学や化学を専攻した学生や他大学・他学科で違う教育を受けた学生の参加を強く期待しています。そのため定員の一部については、本生命理学科出身者以外の学生を対象に、従来の学力試験とは別の新しい方法で選考を実施しています。このwebサイトが、本専攻と各研究グループの理解の一助になることを願ってやみません。

専攻組織図

専攻組織図 名古屋大学 名古屋大学大学院創薬科学研究科 理学研究科附属臨海実験所 理学研究科附属構造生物学研究センター 生命理学専攻 名古屋大学理学部・大学院理学研究科 名古屋大学生物機能開発利用研究センター 名古屋大学遺伝子実験施設 トランスフォーマティブ生命分子研究所

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