論文紹介

第3回論文紹介(2004.6更新)

グループ名
遺伝子実験施設 ゲノム学
著者
林 史夫、伊藤 裕基、藤田 真康、岩瀬 亮、宇津巻 竜也、石浦 正寛
タイトル(英)
Stoichiometric interactions between cyanobacterial clock proteins KaiA and KaiC.
タイトル(日)
KaiA-KaiC相互作用の化学量論
発表された専門誌
Biochem. Biophy. Res. Comm., 316, 195-202, (2004) [PubMed]

KaiA-KaiC間相互作用はリズム発振に重要であり(Uzumaki et al. 2004)、その相互作用の解明が不可欠である。その一環としてストイキオメトリを決定した。藍色細菌生物時計分野初となるin vitro生化学解析である。in vitroで、ATP存在下では安定なKaiA-KaiC複合体を得ることは困難であったが、AMPPNP(加水分解されないATPアナログ)存在下でKaiC・AMPPNP・KaiA複合体の検出に成功した。KaiC・AMPPNP・KaiA複合体のストイキオメトリがKaiA二量体:KaiC六量体=2:1であることを明らかにした。さらに、生体分子相互作用測定装置を用いてATP存在下でのストイキオメトリがKaiA二量体:KaiC六量体=1:1であることを明らかにした。KaiCリン酸化促進に対するKaiAのdose response を調べたところ、1/2 max=0.25分子だった。これらの結果から一分子の六量体型KaiCに二分子のKaiA二量体が結合可能であり、KaiA一分子の相互作用でKaiCリン酸化を充分に促進すると結論した。

図1:

生体分子間相互作用測定装置(IAsys)による、ATPもしくはAMPPNP存在下でのKaiA-KaiC相互作用上昇カーブがKaiA-KaiCの結合を、下降カーブがKaiA-KaiC複合体のKaiAとKaiCへの解離を表している。

図2:

KaiA-KaiC相互作用モデル
図のように一分子のKaiAが六量体型KaiCと結合して、KaiCのリン酸化を促進すると推察している。


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