論文紹介

第28回論文紹介(2016.11更新)

グループ名
生体膜機能グループ
著者

竹川宜宏、寺原直矢、加藤貴之、郷原瑞樹、真柳浩太、土方敦司、尾上靖宏、小嶋誠司、白井剛、難波啓一、本間道夫

タイトル(英)
The tetrameric MotA complex as the core of the flagellar motor stator from hyperthermophilic bacterium
タイトル(日)
べん毛モーター固定子の中核をなす超好熱菌由来四量体MotA複合体
発表された専門誌
Scientific Reports・6 ・31526・2016

細菌べん毛モーターの回転は固定子-回転子間の相互作用によって駆動され、そのエネルギー源は固定子チャネルを介したイオンの流入である。固定子は4分子のMotAと2分子のMotBによるヘテロ六量体として構成され、MotAとMotBはそれぞれ四回膜貫通型と一回膜貫通型のタンパク質である。MotA/MotB固定子ユニットがイオンの流入と共役して構造変化し、回転子タンパク質FliGと相互作用することで回転力が生み出される。本研究では超好熱性細菌Aquifex aeolicusのMotAの大量発現と精製を行い、化学的架橋実験から精製MotAは四量体と思われる複合体を形成することを示した。電子顕微鏡観察および単粒子解析から判明した精製MotAの三次元構造は、楕円体状の膜貫通領域と、トゲ状の突起を持つアーチ状の細胞質領域から構成されていた。MotAはMotB非共存下でも安定な四量体を形成することが示され、固定子の細胞質領域の構造が初めて明らかとなった。

図1:べん毛モーターの模式図と4分子のMotAからなる複合体の立体構造


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