論文紹介

第28回論文紹介(2016.11更新)

グループ名
発生メカノセルバイオロジーグループ
著者

Hiro Takahashi, Hidekazu Iwakawa, Nanako Ishibashi et al., Yasunori Machida and Chiyoko Machida

タイトル(英)
Meta-analyses of microarrays of Arabidopsis asymmetric leaves2 (as2) and as1 mutants reveal a critical role of the ETT pathway in stabilization of adaxial-abaxial patterning and cell division during leaf development
タイトル(日)
シロイヌナズナのas2as1変異体を用いたマイクロアレイデータのメタ解析は葉形成における向背軸面の領域化と細胞分裂においてETT経路が重要な役割を果たしていることを示す
発表された専門誌
Plant Cell Physiol. 54(3): 418-431 (2013)

マイクロアレイデータなどの遺伝子の転写データを基礎として、遺伝子ネットワークを解明するためには、クラスタリング解析などの適切なアルゴリズムが必要である。すでに我々は、このような解析にふさわしい knowledge-based fuzzy adaptive resonance theory (KB-FuzzyART)と呼ばれているクラスタリング・アルゴリズムを開発した。実際にこの方法により、AS1-AS2の下流でETT/ARF3ARF4などの背軸側化(裏側化)遺伝子の転写レべルが抑制されることが示唆され、この抑制が実際に葉の向軸側化(表側化)に必要であることが解明された(Iwasaki et al., 2013)。本研究では、as2とそのmodifier遺伝子の二重変異体のマイクロアレイデータをKB-FuzzyART 法をもちいて解析し、ETT/ARF3の下流で制御されていると期待される遺伝子を探索した。その結果、 サイトカイニン合成酵素遺伝子3(IPT3)とKip関連サイクリン依存性キナーゼ(CDK)阻害因子5の遺伝子(KRP5 CDKI) が検出され、さらにこの2つの遺伝子の転写レべルがETT/ARF3の下流で正に制御されていることわかった(図1)。 これらの結果から、葉の形態形成においてIPT3は細胞分化に、KRP5は細胞分裂に関わっていると期待された。

図1:ETT/ARF3ARF4のはKRP5ITP3の転写レベルを正に制御している


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