論文紹介

第29回論文紹介(2017.6更新)

グループ名
超分子構造学研究グループ(分子生物第三)
著者

中田 遼平、松浦 能行

タイトル(英)
Crystal structure of importin-α bound to the nuclear localization signal of Epstein-Barr virus EBNA-LP protein
タイトル(日)
Epstein-BarrウイルスEBNA-LPの核移行シグナルとインポーティンアルファの複合体の結晶構造
発表された専門誌
Protein Science, 26: 1231-1235 (2017)

Epstein-Barrウイルス(EBV)は腫瘍ウイルスの一種であり、悪性リンパ腫や上咽頭癌などの原因となる。EBNA-LPはEBVゲノムの転写活性化に関与するタンパク質である。本研究では、EBVが感染する宿主細胞の核移行受容体(インポーティンアルファ)とEBNA-LPの核移行シグナル(NLS)の複合体の結晶構造を2.15オングストローム分解能で解いた(図1)。その結果、インポーティンアルファにNLSが結合するメカニズムとして新しい機構を発見した(図1の点線で囲ったポケットへの結合様式が全く新しい)。これは、インポーティンアルファによって特異的に認識される核移行シグナルのアミノ酸配列が、従来考えられていたよりも多様性に富むことを示唆するものである。

図1:宿主インポーティンアルファ(分子表面を静電ポテンシャル表示)とEpstein-BarrウイルスEBNA-LPの核移行シグナル(NLS;スティックモデル表示)の複合体の結晶構造


pagetop