論文紹介

第35回論文紹介(2020.7更新)

グループ名
発生・メカノ・セルバイオロジーグループ
著者

Vial-Pradel S.、長谷川 嘉則、中川 彩美、宮木 至道、町田 泰則、小島 晶子、町田 千代子、高橋 広夫

タイトル(英)
SIMON (Simple Inference for Methylome based On NGS): Simple methods for analyzing DNA methylation by targeted bisulfite next-generation sequencing
タイトル(日)
SIMON 法:配列特異的バイサルファイト次世代シーケンス解析によるメチル化 DNA の簡便な方法
発表された専門誌
Plant Biotechnol. 36, 213-222, 2019, DOI: 10.5511/plantbiotechnology.19.0822a


エピジェネティクスで注目されているDNAのメチル化は、遺伝子発現の制御機構として、発生・分化や疾患などの現象に大きく関わっていることがわかってきた。本論文では、ゲノム上の特定の領域におけるメチル化を簡便に効率良く解析する方法を報告した。次世代シーケンサー(NGS)を用いたゲノムワイドなバイサルファイトシーケンスは、網羅的にメチル化シトシンを同定し、そのレベルを定量する。しかしそれでも、10-20 カバレッジ程度であり、コストも非常に高い。そこで新しいターゲットバイサルファイトNGS(SIMON)法を開発した(図1)。この方法では、バイサルファイト処理後のPCRのプライマーに異なる4塩基の配列(ATGC:バーコード配列)を付加することにより、ゲノム上の特定の領域について(何箇所でも可能)、一度に24サンプルまでをまとめてNGS解析することが可能である。また、PCR産物の増幅される長さを1塩基対以上異なるように設計することにより、NGSデータについて、まず長さで振り分けた後、各々のメチル化レベルを測定できる。これにより1万リード程度は可能であり、1000リード得られれば、10%のメチル化レベルの差を測定できる。コストは、サンガー法の約1/100程度であり、解析時間は圧倒的に短縮される。この方法は、エピゲノムの解析や疾患とメチル化との関連性を研究する上で、極めて有効である。

図1:


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