論文紹介

第22回論文紹介(2014.1更新)

グループ名
超分子機能学講座 生体膜機能グループ
著者
竹川宜宏、小嶋誠司、本間道夫
タイトル(英)
Fluorescence imaging of GFP-fused periplasmic components of Na+-driven flagellar motor using Tat pathway in Vibrio alginolyticus.
タイトル(日)
Vibrio alginolyticusにおけるtwin-arginine translocation (Tat)系を用いたNa+駆動型べん毛モーターのGFP融合ペリプラズム構成因子の蛍光イメージング
発表された専門誌
The Journal of Biochemistry, 153(6): 547-553( 2013)

Twin-arginine translocation (Tat)系は、真性細菌や古細菌に特有のタンパク質輸送系であり、細胞内で折り畳まれたタンパク質を細胞膜外へと輸送するシステムである。大腸菌において、Tat系により認識されるシグナルペプチド(TorASP)を緑色蛍光タンパク質(GFP)に融合することで、機能的なGFPがペリプラズム空間へと輸送されることがすでに知られている。
 本研究では、海洋性ビブリオ菌(Vibrio alginolyticus)においても、TorASP-GFPを発現させると機能的なGFPがペリプラズム空間へと輸送されることを示した。さらに、V. alginolyticusの運動器官であるNa+-駆動型べん毛モーターのペリプラズム構成タンパク質(MotX, MotY, FlgT)へと、TorASP-GFPを融合すると、それらのべん毛モーターへの集合が観察され、さらにこれは環境中のNa+-に依存せずに観察された。本研究により、通常観察する事が難しいペリプラズム空間におけるタンパク質の蛍光イメージングを可能とする実験系が確立された。

図1:TorASP-GFPを融合したべん毛モーター構成タンパク質の模式図

MotX, MotY, FlgTが本来持つSec系のシグナルペプチドを除いた上で、TorASP-GFPをN末端側へと融合した。

図2:TorASP-GFP融合MotX, MotY, FlgTのV. alginolyticus内での局在

NMB94 (motX), GRF2 (motY), TH6 (flgT) 変異体にTorASP-GFP融合体を発現することで、べん毛が生えている「細胞の極」へとGFPが局在している様子が、蛍光顕微鏡により観察された。この極局在は環境中のNa+濃度に非依存的に観察された。

カレンダー

今後の予定


pagetop