論文紹介

第37回論文紹介(2021.6更新)

グループ名
生体分子動態グループ
著者

岩立 竜、吉成 晃、八木 慎宜、Marek Grzybowski、小笠原 宏亮、神谷 真子、小松 徹、多喜 正泰、山口 茂弘、Wolf B. Frommer、中村 匡良

タイトル(英)
SCovalent self-labeling of tagged proteins with chemical fluorescent dyes in BY-2 cells and Arabidopsis seedling
タイトル(日)
BY-2細胞およびシロイヌナズナ植物体タンパク質の共有結合による化学合成色素の選択的なラベル化 
発表された専門誌
The Plant Cell 32: 3081-3094 doi:10.1105/tpc.20.00439 (2020) 

今回、研究チームは、SNAP-tagに結合する3種類の合成色素を細胞骨格の一つである微小管の標識に利用することで、植物においてもSNAP-tag技術を用いたライブセルイメージングが可能であることを明らかにしました。さらに、SNAP-tagとの結合時にのみ蛍光を発する細胞膜非透過性の合成色素DRBG-488を利用することで、細胞膜に局在するオーキシン輸送体のみが標識され、標識後の膜タンパク質が細胞内に取り込まれるエンドサイトーシスの過程を可視化することに成功しました。今回の成果によって、細胞内で新たに合成された輸送体タンパク質とエンドサイトーシスによって細胞内に取り込まれた輸送体タンパク質とを明確に区別することができました。同時に、タバコ培養細胞BY-2を用いて、31種類の色素の中から細胞の中に入ることができるものとできないものを調べ、リスト化しました。23種類の合成色素がBY-2細胞に取り込まれることがわかり、植物細胞においても多くの合成色素がSNAP-tagを用いた細胞質成分の標識に利用できる可能性があること、そして細胞膜透過性を持たない合成色素は膜タンパク質を細胞の外から標識するために利用できる可能性があることを明らかにしました。

図:SNAP-tag融合チューブリンと蛍光基質の反応(左)と合成色素で標識したBY-2細胞の微小管(右)

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